19世紀末から20世紀初めの時代、スペインは、政治的にはかつての勢いを
失っていたものの、その文化、芸術は独自の香りを放つ大輪の華を咲かせ、
世界の憧憬を集めていました。
グラナダを愛し、色鮮やかなスペインを鍵盤に描き続けたアルベニス、
とびきりダンディな音の詩人グラナドス、情熱の高み、天に昇華する音楽を
生涯追い求めたファリャ。
街に流れるハバネラやクプレ、下町の人情の機微あふれるサルスエラ…。
まさに百花繚乱。今日、私たちを魅了する“スペイン音楽”のエッセンスが、
この時代にギュっと凝縮しています。
ほぼ時を同じくして、日本では、あでやかな大正浪漫の華が咲きました。
“浪漫”の文字は、夏目漱石が考案したといわれています。
漱石とグラナドス。浪漫の旗手、浪漫の申し子のような二人は、
奇しくも同じ年に生まれ、同じ年にこの世を去りました。
美しくも儚く、哀しくも愛しい。
そんな浪漫の心に、熱いリズムと粋の香りを添えて…。
“スペインならではの浪漫”を存分にお楽しみください。
皆様のお出かけを心よりお待ち申し上げております。
谷 めぐみ
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